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妙興寺文書の世界

国指定重要文化財「妙興寺文書」とは、愛知県一宮市大和町に所在する妙興寺(臨済宗妙心寺派)に伝わる549通の文書群です。主に寺領の変遷を伝える寄進状・売券・坪付注文、寺の地位の高さを物語る「後光厳天皇綸旨」や「足利義詮御判御教書」などからなりますが、寺院の歴史だけでなく、尾張の中世史を語る上でも欠かせない文書群となっています。

これらの文書群からは、妙興寺が尾張地域の有力国人であった荒尾氏・中島氏からの寄進などによって寺領を拡大し、足利将軍家から寺領の安堵などの庇護を受けて、東海地域における中心的寺院として繁栄していく様子をうかがうことができます。さらに、尾張守護・斯波氏や守護代・織田氏の活動に翻弄され、室町末期の混乱によって寺領を失いながらも、安土桃山時代以降、豊臣秀吉や尾張徳川家の保護を獲得して、再び隆盛を迎える姿も見て取れます。

加えて、これらの文書群が散逸を免れ、現在まで伝わった背景には、歴代住持がその重要性を認識し、古文書整理や重要な文書のひかえ(重書案)の作成を度々行ってきたという特筆すべき偉業があります。

本展では、全国屈指の質量を誇る「妙興寺文書」を一堂に展示し、中世から戦国期、近世へと至る尾張の歴史を振り返るとともに、これまで妙興寺で行われてきた古文書整理や修史事業にもスポットを当てます。日本史研究の基礎となっている貴重な文書群を間近にご覧いただけるまたとない機会です。

会期
令和3年10月16日(土)~11月14日(日)
休館日
月曜日、11月4日(木)
開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
観覧料(常設展含む)
一般600円(480円)、高校・大学生300円(240円)、中学生以下無料
主催
一宮市博物館
協力
妙興寺(臨済宗妙心寺派)・妙興寺研究会
資料
パンフレット(PDF)

◆展示解説書


企画展「妙興寺文書の世界」展示解説書
頒価:400円(税込)
送料:310円

◆2階特集展示コーナー 「山本梅逸 花鳥の美」

前期…10月19日(火)~11月 7日(日)
後期…11月 9日(火)~11月28日(日)

◆2階たいけんの森 「わくわく体験 花鳥画で扇子」

10月9日(土)~11月28日(日)
【開催日】 毎週土曜・日曜日、祝日
【時 間】 午前9時30分~正午、午後1時~午後4時30分
【参加費】 中学生以下無料 高校生以上100円(大人も参加できます)

◆2階たいけんの森 「はたおり・糸つむぎ実演見学」

【開催日】 毎週土曜・日曜日
【時 間】 午前10時~11時30分、午後1時30分~午後3時
【協 力】 尾張もめん伝承会